インフルエンザから回復後の社会復帰の時期と注意点

インフルエンザが治った後、学校や職場へいつから通えるのか?その社会復帰の時期について説明します。
インフルエンザから回復

冬場インフルエンザが大流行したとしても職場閉鎖・社員全員お休み・・というような話しやニュースなど聞いたことはありませんが、学級閉鎖・学校閉鎖というのはよくありますよね。インフルエンザにかかってしまう児童や生徒が多いと授業が成り立ちませんし、感染を広げない為にも学級単位や、学校単位の登校を禁止します。

それだけ驚異的な感染力のあるウイルスなので、インフルエンザ感染者は極力他の人との接触を避けるべきです。 しかしながら、インフルエンザになったからといって、長期に仕事や学校を休むわけにはいきません。感染力が強いと言われるインフルエンザA型などは非常に心配ですが、正しい治療をし、気持ちも体力も回復すればウイルスは体から出ていき症状も治まり、やがて完治致します。

社会復帰の適切な時期は?

それでは、いつ頃から保育園や幼稚園、学校や職場へ通えるのでしょうか?

例えば、インフルエンザA型にかかり、病院へ行き、体を休め、薬を飲んで回復したとします。そのまま会社に出社しようとしても、会社によっては「医療機関を受診し、回復したという診断書の提出」を要求してくる場合があるでしょう。
また、熱が下がって回復してからも、2、3日は自宅で休まなければいけないという規則があったりなど様々です。

職種によっては、もっと厳しい決まり事があるかもしれません。ウイルス

一般的には、インフルエンザにかかった場合、抗インフルエンザ薬は5日分ほど処方されます。
※イナビル、タミフル、リレンザなど

それにより緩やかですが熱が下りインフルエンザA型の諸症状が緩和されてきます。基本的には、解熱しても二日から三日はインフルエンザA型、B型ともにウイルスを排菌しているので、抗インフルエンザ薬は途中でやめたりしないで最後まで飲み切ることが大切です。つまりは、発熱後、薬を飲めば、通常3日で熱は下がり、残り2日で完全回復という具合です。

ただし、幼稚園や保育園、学校や職場に独特の決まりごとがあれば、そのルールに従いましょう。

学校保健安全法とは

インフルエンザの出席停止期間の基準が、学校保健安全法で定められています。学校は、発症日を0日目とし、発症後5日を経過し、かつ解熱開始日を0日目とし解熱後2日を経過するまで出席停止となります。

保育園・幼稚園は、発症日を0日目とし、発症後5日を経過し、かつ解熱開始日を0日目とし解熱後3日を経過するまでです。2012年以降の学校保健安全法では、『解熱後2日を経過するまで』のみでしたので、もし古い情報と混同している方がいましたらご注意ください。参考:サラヤ株式会社 感染症専門家コラム

社会人の場合は特に法律では定められてはいませんが、他人に感染させてしまうこと、被害を拡大させてしまうことは一番避けたいことです。同じ職場でインフルエンザが蔓延すると、仕事に大きな影響がおよびます。会社の利益にもかかわってくることですので「マスクをしていれば大丈夫だろう」と甘く考えずに、この学校保健安全法を基準に、できる限り外出を控えるよう心掛けてください。

※インフルエンザウイルスは、空気感染や接触感染はしません。多くはくしゃみや咳による、口から口への飛沫感染のみですが、乾燥した室内だとまれに数時間ほど空気中に生息しているというケースもありますので、加湿器を利用したり、マスクをする事を心がけましょう。。

飛沫感染

インフルエンザの感染経路は飛沫感染と言われるものです。これはインフルエンザウイルスを持っている人がくしゃみや咳をしたときに空気中にウイルスをまき散らします。人間は呼吸をしなければ生きていはいけない動物です。息を吸った時にインフルエンザウイルスを吸い込んでしまい気道粘膜にインフルエンザウイルスが入り込んで感染するという経路です。

抵抗力がまだ完全に戻らない自分自身のためにも、また別の感染力の強いウイルスや細菌を吸い込んでしまわないようにするためにも、マスクの着用は社会復帰後一週間くらいはしたほうが良いでしょう。回復しても体調が悪いと感じる場合は無理をせず、再度医療機関を受診するという選択も必要です。

インフルエンザA型がきっかけとなり合併症を引き起こしてしまう場合があります。インフルエンザ脳症などになったら大変ですからね。

免疫力があればインフルエンザに罹らない?

予防接種を受けていてもインフルエンザには掛かる可能性はあります。その年のワクチンの的が外れることもありますが、自身の体力、免疫力の低下もインフルエンザに罹ってしまう、また罹ってしまったインフルエンザを悪化させる大きな原因です。

日頃から免疫力を向上させることを心がけましょう。当然のこととわかっていても怠りがちな以下の7つの秘訣を是非心に留めておいてくださいね。

1.バランスの取れた食習慣

基本中の基本なのはわかっているんだけど、、、という人も多いのでは?

ファーストフード、レトルト食品、味の濃いお弁当や惣菜、冷凍食品、などなど、忙しいとどうしても頼りがちです。ポイントは、栄養価を幅広く摂ることです。あまりカロリーの数字は気にしないようにしましょう。だからといって、カロリーメイトのような栄養調整食品をメインに頼ってもいけません。これらはあくまで「補助」です。

また、やきそば、ラーメンというような単品食いの連続はやめて、お弁当や惣菜を買う場合もできるだけ多くの「色」が入るように気をつけてみましょう。色の濃い食品⇒緑黄色野菜、特に赤色は栄養価がとても高いので、少量でも健康への高い効果が期待できます。

免疫力がある=若い とも言えます。
免疫力を高める別の手段として、プラセンタなどの内側からのアンチエイジング効果の高いサプリメントを摂取することも、年齢を感じるようになってからは必要かもしれませんね。

2.睡眠

7時間以上の睡眠はぜひとりたいものです。睡眠は体を治癒させるための大切な時間です。寝る前のスマホいじりは極力やめて、快適な入眠が出来るような環境を作ってあげましょう。

3.タバコ

タバコは血管を収縮させ血流を悪くします。血流の悪さはそのまま健康に響きます。寒い時に体を温めるためなのか、タバコを吸う人がいますが、全くの逆効果です。完全にやめることは出来なくとも、せめて寒い時期だけでも喫煙量を減らすようにしてみましょう。

4.抗生物質に注意

抗生物質は細菌に有効な薬であり、ウイルスには逆効果であることが分かっています。インフルエンザではない風邪や症状にかかり、病院で抗生物質が出された場合は服用してもよいのですが、医師の処方を守った使い方をしてください。
抗生物質は悪い菌も殺しますが、腸の中の善玉菌も殺してしまいます。善玉菌は悪玉菌をやっつけるための菌ですから、抗生剤を服用中は当然体の免疫力は落ちています。治療中に更に大きな病気、たとえばインフルエンザにかかってしまうことはよくありますので、まずは風邪や感染症に罹らない努力をすることが大切です。

5.有酸素運動

体内の自然免疫 NK細胞を活発にさせるには、ウォーキングなどの軽めの有酸素運動を毎日約30分継続して行うとよいですよ。また抗生物質を服用中、および服用が終わったら、意識してヨーグルトなどの善玉菌を摂取しましょう。はやく元気な体に戻してあげるのです。乳酸菌などの善玉菌は、たとえすぐに抗生物質に殺されたとしても、お腹の中にもともと存在する善玉菌のエサになり、自分の菌が強くなります。とにかく下痢しない程度に、どの種類の乳酸菌でも結構です、体の中にどんどん送り込んでください。

6.体温を上げる

前述の秘訣をコツコツ続けると、自然と体温が上がってくるでしょう。36.5~37.1度を目標にしてください。軽い運動であっても、継続することで筋肉量も増えてきます。自宅でもヨガや柔軟体操など、1日20~30分程度やってみるのもよいでしょう。冷たい食べ物や飲み物を避け、お風呂は湯船に浸かる、といったように体を冷やさないようにしましょう。

7.「笑い」の効果

毎日笑っていますか?”笑い療法”というのがあるくらいです。無理やり笑い声を上げるだけでも効果があるといいますね。
笑いにより自然免疫のNK細胞が活性化されますので、会話する相手がいなかった、ずーっとパソコンとにらめっこの仕事だ、という人は、お笑いのテレビやDVDをみてでもいいので、1日に一度は大笑いしてください!